『リライト』
鑑賞日時:6/14(土)18:45〜
鑑賞映画館:TOHOシネマズ新宿
原田知世が主演を演じた大林宣彦監督作品の1983年実写版『時をかける少女』のあるシーンにおいてタイムリープは可能ではあるけれど、タイムパラドックスには陥らないように巧妙に設定されている。つまり原田知世版ではあらかじめ過去の出来事をリライトできないようになっている。
//////////ここからネタバレ御免//////////
しかしこの『リライト』は違う。『時をかける少女』そのものをリライトしているのだ。
もちろん死の運命は仲里依紗実写版『時をかける少女』がそうであるように絶対に書き換えられない。ここは守られている。
保彦(阿達慶)が陥ったタイムリープのバグは今作品と同じ上田誠氏脚本『リバー、流れないでよ』(2023年)のタイムループを想起させる。『リライト』では時間的なバグだけでなく、さらに空間的なバグまで拡張的に発生させていて茂(倉悠貴)のドタバタの奔走姿が面白い。
原田知世実写版の『時をかける少女』では過去にリープした自分と過去の自分とは同じ空間に同時に存在することはできない。
しかし『リライト』は過去と未来の自分を同じ空間に実在として会わせることで時空間の存在の謎を観客に想像の楽しさを増幅させているのがすばらしい。
美幸(池田エライザ)と友恵(橋本愛)が交換した美幸作オリジナルの小説本とそれがリライトされた小説本。友恵は過去から来た自分にオリジナル本を渡したが、美幸はリライトされた本の表紙までを見せただけだった。
ここに二人の、良心を残した"リライト不可"の意志を覗かせてくれたと感じとったけれどどうだったか?余韻が尽きない傑作。
