ひとときの駿感.blog

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【映画鑑賞】アデュー・フィリピーヌ

アデュー・フィリピーヌ』(1962年)
鑑賞日時:7/13(日)17:45~
鑑賞映画館:ユーロスペース(渋谷)

【ネタばれ少々】
 今まで時折ユーロスペースで繰り返し上映されてきたものの、一日に一回だったり期間が短かったりと機会を逃していたが、今日ようやく鑑賞を果たした。フランス映画史上でも指折りの傑作とも言われている名作で、そのとおり確かに110分があっというまの満足感しかなかったような鑑賞の手ごたえ。アニエス・ヴァルダとも、ゴダールともシャブロルとも違う、今この瞬間にそこで何かふつうに奇跡が起こっているようなショットの連続を見せられている不思議な感覚。ほとんど物語そっちのけで表現された過剰さがすばらしい。

 それは例えば一つ。仲良し小娘二人。夜に同じベッドで寝ようとしているリリアーヌとジュリエットはこんな遊びを思いつく。朝に目が覚めた時、どちらかが先に「おはよう!フィリピーヌ」と言った方がミシェルとデートできる!とルールを決めたときに、実際翌朝先に目が覚めたジュリエットが約束のセリフを言った瞬間、まったく同時にリリアーヌが「おはよう!フィリピーヌ」と声を出す。この二人そろっての「おはよう!フィリピーヌ!」の声が重なる瞬間は奇跡でしかないのではないか?と思うくらいの驚愕するタイミングなのである。二度と撮ることができないような見事な一回性の場面なのだ。

 そのほかリリアーヌとジュリエットがパリの街角を話しながら歩くシーンの爽快さやミシェルの家族の食事シーンの会話の流れやラストのミシェルの船出を手を振りながら見送るリリアーヌとジュリエットの姿などは、とにかく映像として生々と溢れてくる楽観性が大変刺激的だ。さらに歌やダンスシーンを通してリリアーヌとジュリエットの性格描写が深まっていくのが驚くほどに観客の心象にインパクトを与えるのである。

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